- GMARCH(ジーマーチ)ってよく聞く大学群だけど、GMARCHの中ではどの学校の偏差値が一番高いの?序列はどうなっているの?
たしかに、大学群なので実力的には近しい大学の集まりなわけですが、もちろん若干偏差値は異なります。
その中でのランキングってどうなってるんでしょうか?
そこで、この記事ではGMARCHの学部ごとにランキングを紹介していきます。
この記事を読んでわかること
- GMARCH(ジーマーチ)の学部ごとにランキングを詳しく解説していきます。
もくじ
GMARCHとは?どこの学校?
皆さん、ご存じの方が多いとは思いますが、念のため「GMARCH(ジーマーチ)とはどの大学のことなのか?」を解説しますね。
GMARCH(ジーマーチ)とは、以下の大学の頭文字を合わせた大学群のことです。
以前は『GMARCH』という大学群が一般的ですが、現在は、学習院大学を除く『MARCH』という呼び方が多いようですね。
どの大学も、東京都内にキャンパスを構えているため、東京都の難関私立大学群として認識されています。
また、最近はMARCHと同じくらいの偏差値帯で『SMART』という新たな大学群も生まれています。
関連記事:GMARCH(ジーマーチ)・SMART(スマート)とは?2つの大学群を徹底解説
GMARCHの最新序列はどうなっている?
では、GMARCHの2024年現在の序列を紹介してきます。
偏差値は、大手予備校『河合塾』のKei-Net『入試難易予想ランキング表』を参考にしています。
各学部ごとの偏差値ランキングについては、また以下で紹介しているので、そちらも参考にしてください。
まず、各大学の学部ごとの偏差値をまとめてみると以下の通りです。
大学名 | 学部 |
---|---|
学習院大学 | 文学部:55〜57.5 国際社会科学部:55.0 法学部:55.0~57.5 経済学部:55.0~57.5 理学部:52.5~55.0 |
明治大学 | 文学部:57.5~65.0 国際日本学部:57.5~65.0 法学部:60.0~62.5 政治経済学部:60.0~62.5 経営学部:60.0~65.0 商学部:60.0~62.5 総合数理学部:57.5~62.5 理工学部:55.0~62.5 農学部:57.5~62.5 情報コミュニケーション学部:60.0~62.5 |
青山学院大学 | 文学部:60.0~65.0 教育人間科学部:60.0 総合文化政策学部:60.0 地球社会共生学部:60.0 国際政治経済学部:60.0~65.0 法学部:57.5~62.5 経済学部:62.5 経営学部:60.0~62.5 理工学部:55.0~60.0 コミュニティ人間科学部:57.5 社会情報学部:57.5~60.0 |
立教大学 | 文学部:57.5~62.5 現代心理学部:60.0~62.5 異文化コミュニケーション学部:65.0 社会学部:62.5 観光学部:57.5 コミュニティ福祉学部:57.5 法学部:62.5 経済学部:60.0 経営学部:62.5~65.0 理学部:55.0~57.5 スポーツウエルネス学部:55.0 |
中央大学 | 文学部:52.5~60.0 法学部:57.5~65.0 総合政策学部:55.0~60.0 経済学部:57.5 国際経営学部:57.5 商(フレックス)学部:55.0~57.5 理工学部:52.5~60.0 国際情報学部:57.5~62.5 |
法政大学 | 文学部:55.0~65.0 グローバル教養学部:55.0~57.5 社会学部:55.0~62.5 現代福祉学部:55.0~57.5 国際文化学部:60.0~62.5 法学部:57.5~62.5 経済学部:52.5~60.0 経営学部:57.5~60.0 デザイン工学部:52.5~60.0 理工学部:52.5~57.5 生命科学部:52.5~57.5 スポーツ健康学部:52.5~57.5 キャリアデザイン学部:57.5~60.0 人間環境学部:57.5~60.0 情報科学部:55.0~57.5 |
表をもとに各大学の偏差値の平均を算出してみると、以下の通りになります。
- 学習院大学:56.5
- 明治大学:63.25
- 青山学院大学:61.36
- 立教大学:60.68
- 中央大学:60
- 法政大学:59.83
単純に平均値を求めてみた結果ですが、これによると、大学ごとの平均偏差値ランキングは以下の通りになります。
- 明治大学:63.25
- 青山学院大学:61.36
- 立教大学:60.68
- 中央大学:60
- 法政大学:59.83
- 学習院大学:56.5
以前から、GMARCHの序列については「明治がトップで法政や学習院が追いかける形」とされてきました。
現在もその状況は変わらない感じですね。
MARCHに関しては、各校の偏差値はほぼ一列に並んだ状態といえますが,G(学習院)だけ少し後ろを走る形になっています。
GMARCHではなく、MARCHとなった理由はそこと言えるでしょう。
GMARCH学部別偏差値ランキング!大学選びの参考に
ここでは、GMARCH各大学の学部別の偏差値ランキングを紹介します。
全ての大学に共通している学部は、
- 文学部
- 法学部
- 経済学部
- 理工学部(理学部)
の4つなので、それらの学部の比較をしていきます。
文学部
- 青山学院大学:60.0~65.0
- 明治大学:57.5~65.0
- 法政大学:55.0~65.0
- 立教大学:57.5~62.5
- 中央大学:52.5~60.0
- 学習院大学:55〜57.5
非常に微妙な差ではありますが、ランキングしてみました。
法政、中央のようにテスト方式によってレンジの広い大学と、立教、学習院のようにレンジが狭い大学があるので一概には言えませんし、きわめて近似値といえます。
参考程度に考えていただけたらと思います。
法学部
- 中央大学:57.5~65.0
- 立教大学:62.5
- 明治大学:60.0~62.5
- 青山学院大学・法政大学:57.5~62.5
- 学習院大学:55.0~57.5
法学部は、分かりやすく偏差値がバラけていますね。
経済学部
- 明治大学:60.0~62.5
- 青山学院大学:62.5
- 立教大学:60.0
- 法政大学:52.5~60.0
- 中央大学:57.5
- 学習院大学:55.0~57.5
経済学部は、法政大学のテスト方式によってレンジが広いですが、あとは明確な差があります。
理工学部(理学部)
- 明治大学:55.0~62.5
- 青山学院大学:55.0~60.0
- 中央大学:52.5~60.0
- 立教大学:55.0~57.5
- 法政大学:52.5~57.5
- 学習院大学:52.5~55.0
理工学部は、上位3校と下位3校で偏差値があります。
文学部は青山学院大学がトップという形になりました。
青山学院大学の文学部は英米文学・フランス文学・日本文学・史学・比較芸術学科の5学科が設置されており、どれも人気が高いです。
法学部は中央大学がトップです。
中央大学は法学教育の伝統が他の大学よりも長く、司法試験や予備試験の合格実績も高い点が魅力的です。
経済学部と理工学部は明治大学がトップでした。
この2つの学部に限らず、明治大学の人気が高い理由は、立地の良さにあります。
明治大学は和泉キャンパス・駿河台キャンパス・生田キャンパスはどれも都心からアクセスが良いため、それが人気の理由の1つとなっています。
GMARCHの上の大学群とは?
GMARCH大学群は、東京にある難関大学の集まりですが、GMARCHの上にはどんな大学群があるでしょうか?
東京にある私立大学で、GMARCHよりも難易度が高いと言われている大学群は「早慶上理」になります。
早慶上理とは、以下の大学の頭文字を合わせた大学群です。
また、この中に「国際基督教大学(ICU)」を含め「早慶上理ICU」と呼ばれることもあります。
序列としては
- 早稲田大学=慶應義塾大学>上智大学=東京理科大学
のような形です。
上智大学は文系学部が強く、東京理科大学は理系学部が強いですね。
また、この大学群の中では慶應義塾大学にのみ医学部が設置されている点も特徴的です。
GMARCHよりも高いレベルの大学に挑戦できそうな場合は、早慶上理から志望校を選択してみることをおすすめします。
早慶上理について、詳しくはこちらの記事で紹介しているので、気になる方はチェックしてくださいね。
GMARCHの下の大学群とは?
GMARCHの上の大学群は「早慶上理」ですが、逆にGMARCHの偏差値に少し届かない大学群はどこでしょうか?
GMARCHよりも難易度が低いとされている大学群である
について簡単に紹介します。
成成明学獨國武とは?
成成明学獨國武は、関東圏でGMARCHの少し下の偏差値の大学のかたまりです。
以下の大学の頭文字を合わせた大学群になります。
- 成:成城大学
- 成:成蹊大学
- 明学:明治学院大学
- 獨:獨協大学
- 國:國學院大学
- 武:武蔵大学
どの大学も、首都圏にキャンパスを構えている点が共通しています。
偏差値は大体50~57.5ほどで、GMARCHよりも難易度がやや低いです。
日東駒専とは?
日東駒専は、関東圏で成成明学獨國武の少し下の偏差値の大学のかたまりです。
以下の大学の頭文字を合わせた大学群になります。
- 日:日本大学
- 東:東洋大学
- 駒:駒澤大学
- 専:専修大学
どれも東京都内と首都圏にキャンパスがある点で共通しています。
偏差値は約45〜55ほどなので、成成明学獨國武よりもやや難易度が低いです。
大東亜帝国とは?
大東亜帝国は、関東圏で日東駒専の少し下の偏差値の大学のかたまりです。
以下の大学の頭文字を合わせた大学群になります。
- 大東:大東文化大学
- 亜:亜細亜大学
- 帝:帝京大学
- 国:国士舘大学
上記の大学群同様に、東京都内・首都圏にキャンパスがある点で共通しています。
偏差値は約40〜50ほどなので、上記の大学群と比較すると難易度が低く入学しやすい大学群になります。
GMARCHの難易度は?合格するためには?
ネット上では
- 「GMARCHは普通」
- 「GMARCHくらいは合格できないと」
と言われている場面を良く見かけますが、実際の難易度はどれくらいなのでしょうか?
GMARCHの難易度や、入学するために必要な対策について詳しく解説します。
GMARCHの難易度
結論から話すと、GMARCHの難易度は「とても高い」です。
- 「ネット上でGMARCHは3ヶ月で受かるみたいな書き込みを見かけたけど......」
そのような信憑性のない情報は信用してはいけません。
まず、GMARCHの入試倍率はとても高いです。
学部ごとの3科目入試の場合は、3倍以上は当たり前であり、高いと5倍近くにまで上がることもあります。
また、全学部統一の入試だと、5倍以上は当たり前。10倍を超えることもあります。
青山学院大学文学部英米文学科の2022年の全学部統一入試の倍率は、17.9倍もの高さになっていました。
このことからも、倍率的にみてもGMARCHの難易度がかなり高いことがわかります。
また、偏差値の観点からもGMARCHは、かなり高いです。
GMARCHの偏差値は60前後です。
偏差値60前後の学力を同世代の生徒の中で上位10%に位置します(東大・京大は1%未満、旧帝大・早慶上理は5%程度)。
同世代の上位10%は、中学校の同学年の生徒数が130人だと仮定すると、そのうちの13人に当たります。
このように考えると、GMARCHの難易度が相当高いことがわかりますよね。
GMARCHに入学するために必要な対策
GMARCHに入学する方法は、大きく分けて
- 「一般入試」
- 「総合型選抜」
- 「指定校推薦」
- 「内部進学」
の4つが挙げられます。
ここでは、それぞれの入学方法について必要な対策を紹介します。
一般入試
一般入試では、決められた入試日程で「1科目〜5科目」の入試を受け、その点数が高い順に合格者が決められます。
シンプルな学力が問われているため、可能ならば高校生の早いうちから予備校や塾に入って基礎学力の向上や入試対策を始めることをおすすめします。
関連記事:「大学受験対策の塾・予備校にいつから通えばいい?」
また、近年の一般入試では、「英検」など英語の外部試験を利用した入試形式もあります。
一般入試において英検はどのように利用されてるの?
- 英語の試験免除:一定以上のレベルを保有していることで英語の試験が免除される
- 加点:保有しているレベルに応じて、英語の試験の点数が加算される
- 得点換算:保有しているレベルに応じて、英語の試験の点数として換算される
立教大学の全学部統一入試のように独自の英語入試を廃止し、英検や共通テストの結果を利用する入試方式もあります。
志望校の入試において「英検などの外部試験がどのように利用しているのか」必ず確認しておくようにしましょう。
総合型選抜
総合型選抜とは、大学が求める学生像に合った人物を採用する一般入試とは異なる入試方式です。
以前まではAO入試と呼ばれていましたが、2021年度の入試より、総合型選抜に名称が変更されました。
受験生の学ぶ力を総合的に評価・判断する点が特徴的であり、ペーパーテストの点数のほか、
- エントリーシートなどの提出書類
- 面接
- 論文
- プレゼンテーション
などから、知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びへの意欲や目的意識の高さ、人間性などを多面的に評価します。
総合型選抜は、一般入試に比べて受験者が少なく、倍率も低くなる傾向にあります。
受験生としてはチャンスが増えるように感じますが、試験内容がペーパーテスト以外もあるので、早いうちから対策を始める必要があります。
総合型選抜の場合は、総合型選抜対策に特化しているカリキュラムがある予備校や塾もあります。
総合型選抜の受験を検討している方は、チェックしてみてください。
関連記事:「総合型選抜(AO入試)・推薦入試対策におすすめの塾8選」
指定校推薦
指定校推薦は、在籍している高校に設けられている「大学への進学枠」を在校生の中から選抜するものです。
例えば、在籍している高校に中央大学への推薦枠が5枠、明治大学への推薦枠が3枠ある場合は、それぞれの枠を在校生から選抜します。
選考基準は学校によって異なりますが、ほとんどの学校が「評定平均」を選考基準としています。
評定平均が高い生徒は、好きな大学の推薦枠を手に入れられるというわけです。
指定校推薦を利用してGMARCHに進学したいと思った場合は、学校の定期テストで常に高得点を取り、高い評定平均を維持する必要があります。
平素より定期テストで高得点をキープし続けることが必要となりますので、予備校や塾に通って定期テスト対策をすることをおすすめします。
関連記事:「総合型選抜(AO入試)・推薦入試対策におすすめの塾8選」
内部進学
GMARCH付属の中学校や高校に進学することで、そのまま内部進学でGMARCHの大学へ進学できます。
しかし、附属の学校に入学したからといって、必ず付属大学への進学できるわけではないので注意しましょう。
あまりにも中学校・高校での成績が悪すぎると、内部進学できないことが多いです。
また、進学先の学部は成績が良い順に優先的に選べることがほとんどなので、成績が低いと、自分が希望している学部にいけなくなってしまいます。
そのため、希望する学部に進学したい場合は、定期テストで良い点数を取り、高い成績を維持し続ける必要があります。
場合によっては、附属校の試験対策に特化した塾や予備校に通うことをおすすめします。
関連記事:「高校生(大学受験)におすすめの塾・予備校ランキング12選」
最後に
今回はGMARCHの概要や大学・学部ごとの序列、他の大学群についても紹介しました。
GMARCHは東京都内の難関私立大学をまとめた大学群として長く親しまれています。
GMARCH内での序列は確かに存在するものの、どの大学もしっかりと対策をしなければ合格することはできない難関大学です。
一般入試で合格を狙う場合、早いうちから予備校に入って対策をしたり、英検2級以上を取得して有利に受験を進める必要があります。
また、GMARCHに合格するためには総合型入試や学校の指定校推薦を狙うこともおすすめです。
他にも、まだ高校に入学していないお子さんの場合は、GMARCH附属の中学校や高校に入学することも1つの手です。
大学入試とはまた異なる困難が立ちはだかりますが、高い確率でGMARCHの大学に進学できるようになります。
今回の記事が進路設計のお役に立てばと思います。