中3になると学校や塾で受験に関する話題が増え、受験勉強を強く意識し始める人も多いと思います。
周囲が受験モードになると
- 「中3からの勉強では手遅れなの?」
- 「これから受験に向けて間に合わせる勉強法はあるの?」
と不安になりますよね。
本記事では「中3からの受験勉強法」について、元中学校の国語教員であった筆者が詳しく解説していきます。
これから受験期を迎えるにあたって不安を抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
- 中3から受験に間に合わせる勉強法を徹底解説します
もくじ
そもそも学習が遅れてしまう原因はなに?
中3になり本格的に受験勉強を始めようとしたとき、多くの人が「もっと早くに始めておけばよかった」と後悔するものです。
そもそも、なぜ学習が遅れてしまうのでしょうか。
ポイントは4つです。
- 時間の管理
- 基礎学力の不足
- 志望校へのモチベーション
- 成績の低下
一つずつ解説していきます。
時間の管理
中学校では小学校に比べ学習課題や部活動、委員会活動などに割かれる時間が増えます。
特に部活動をしている中学3年生は、中体連が終わるまで勉強とのバランスを取るのが非常に難しいものです。
休み時間や日常のスキマ時間をいかに学習時間として有効利用するかが課題だといえるでしょう。
基礎学力の不足
中3の学習内容は、中1・中2で養われた基礎的な学力を応用して解く問題が多くなります。
基礎学力が不足していると中3の授業内容が理解できなくなり、結果として学習に遅れが生じてしまいます。
授業についていけなくなると学習に対するモチベーションも落ちてしまい学習の遅れにもつながります。
中学校入学当初から、毎日の予習・復習の習慣が重要だといえるでしょう。
志望校へのモチベーション
早い時期から志望校が絞れている場合は、受験勉強への移行もスムーズにできますが、志望校が決定していない状態では、学習意欲が湧きづらいものです。
早いうちから学校見学やパンフレットを集め、早期に志望校を決めることが学習に遅れを生じさせない方法だといえるでしょう。
成績の低下
学習内容がまだ難しくなかった中1に比べ、中2・中3と学習内容が難しくなるにつれ次第に成績が落ちてしまう生徒がいます。
また、好きな教科であっても成績が落ちると苦手意識を持つようになり、さらに成績が落ちるという悪循環に陥る生徒もいます。
成績が低下すると学習に対するモチベーションも下がり、結果として学習の遅れにつながってしまうのです。
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中3から勉強を始めるのは手遅れなのか?
では、中3から勉強を始めるのは手遅れなのでしょうか。
- 結論から言うとそのようなことはありません。
ただし、間に合わせるためには、
- 高校入試の仕組みを知る
- これまでの勉強方法を見直す
必要があります。
高校入試の仕組みを知る
まずは高校入試の仕組みについて解説します。
高校入試は大きく分けて「一般受験」と「推薦受験」の2つがあります。
一般受験は入試当日の得点と内申点の合計によって合否が判定されます。
内申点とは通知表に記載されている9教科5段階の合計点です。
地域によって
- 「実技4教科の得点は2倍にする」
- 「1・2年生の成績は2倍、3年生は3倍にして計算する」
などの違いがあります。
- 3年生の評定のみを内申点とする地域もあります。
共通するのは「3年生の成績が重要」だということ。
一般受験の内申点の確定時期は早くて中3の11月です。
この時期までに成績を上げられれば、手遅れではありません。
これまでの勉強方法を見直す
中学3年であっても、まだまだ受験までに学力上げていくことは可能ですが、やみくもに勉強してはいけません。
残り時間は限られていますので
- いかに合理的、かつ効率的に学習に取り組むか
勉強方法を見直す必要があります。
勉強方法の見直しについては、次の項で具体的に解説していきます。
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中3からの受験勉強で巻き返す方法は?
では、中3からの受験勉強で巻き返す方法について具体的に解説していきます。
基礎学力と応用力を上げる方法
基礎学力を上げようと中1・中2の問題集から解きはじめる人がいますが、受験までに残されている時間が少ない以上、効率的な方法とは言えません。
中3から受験勉強をはじめる場合、
- 中3の応用問題を解いていくこと
をおすすめします。
その中でどうしてもわからない問題があったり、思い出せない公式があったときのみ中1・中2の基礎的な内容に立ち返るようにしましょう。
基礎と応用問題を平行して学習していくことは難しく効率も悪いため、どちらかに絞って学習する方が得策です。
また、学習への不安から問題集を何冊も増やす人がいますが、同じ問題集を何度も解くことがおすすめです。
分からなかった問題のみ印をつけておき、印がなくなるまで何度も繰り返し解くことで自然と力がついてきます。
この方法であれば、終わっていない問題集を抱えてモチベーションを落とすこともありません。
勉強時間の確保と管理
中3からの受験勉強を成功させる鍵は「徹底的な時間管理」です。
中3から勉強を始める場合、相当量の時間が必要となります。
これまでの時間の使い方を見直し、効率的な時間の使い方を実践していきましょう。
具体的な方法としては、
- 1日のスケジュールを洗い出し、勉強に費やせる時間を把握する
- 「◯日までに◯◯を終わらせる」など具体的なスケジュールを立てる
- ゴールからさかのぼって目標やスケジュールを立てる
- タイマーを使って勉強時間にメリハリをつける
- スマホなどは手の届くところに置かない
などが挙げられます。
中3からの勉強を成功させるためには、自分の時間を徹底的に管理することが重要だと言えるでしょう。
過去問を最大限に活用する
過去問に対して
- 「勉強の集大成として解くもの」
- 「最後の確認として取り組むもの」
- 「実力を試すもの」
という認識を持っている人がいるかもしれません。
しかし過去問の活用方法は、それだけではありません。
中3から勉強をはじめようとしている人は、まずは過去問を解いてみましょう。
そうすることで志望校と現状の自分との差を知ることができ、今後の戦略が立てやすくなります。
どの分野が苦手なのかが分かればそこを強化することができますし、得意なところは飛ばして勉強を進めることもできます。
中3からの勉強はとにかく時間が勝負を決めます。
時間を有効に使うために、過去問の利用はおすすめです。
また、過去問には次のようなメリットもあります。
- 試験の傾向が分かり、対策しやすくなる
- その学校の求めている生徒像・生徒の学力レベルが分かる
- 試験慣れできる
- 時間配分が練習できる
- 類似問題が出題されることがある
過去問を最後の集大成としてではなく、入試までの練習として最大限に活用しましょう。
苦手科目の克服
苦手科目を克服することは、入試の得点を上げるための近道と言えます。
苦手科目の克服方法としては、とにかく基礎に立ち返ることです。
「できない=苦手」と思う人が多いため、まずは「できるようになった」という感覚を掴むことが大切です。
そのためには簡単な基礎問題からコツコツと成功体験を積み上げていくしかありません。
しかし、中3からの受験勉強では多くの時間がかけられません。
前述の通り、基礎問題を1から解いていては間に合いません。
そこで、おすすめの方法が「薄い問題集を解いていく」という方法です。
苦手科目を克服するためには、解説などがたくさん載っている厚めの参考書を買いたくなりますが、そもそも苦手な科目の解説を読み込むことは難しいはずです。
実践を多く取り入れ、何度も繰り返し解いて正解していく体験を積んでいく方が苦手科目の克服のための近道です。
塾の活用
受験や勉強方法についてのノウハウを持っている塾を活用することも、中3からの受験勉強で巻き返す有効な方法と言えます。
塾の中には、前述の「スケジュール管理」を担ってくれたり、添削指導や質問したり、勉強面以外でのアドバイスを受けたりすることができる「コーチング塾」や、少人数~マンツーマン授業を受けられる「個別指導塾」、完全マンツーマンで教えてくれる「家庭教師」「オンライン家庭教師」など生徒の状況に応じて利用できる様々な学習サービスがあります。
塾によっては過去の傾向と対策をまとめた参考書を使っているところもあり、自分で分析する必要がありません。
全ての教科・科目でなくても、苦手科目だけ、得点の伸びていない教科だけ、という特定の使い方ができるのも塾を活用するメリットと言えるでしょう。
中3からの限られた時間を有効に使うため、塾の活用を視野に入れてみても良いでしょう。
中3から伸びる子の特徴と勉強法は?
中3から伸びる子は、
- ある程度の基礎学力が身に付いている
- 部活動などに励み、集中力がある
- 勉強する環境が整っている
- 精神的に安定している
- 素直な性格で、アドバイスを柔軟に聞き入れる
などの特徴があります。
その上で、
- 毎日の勉強習慣をしっかりつける
- 計画的な勉強方法を確立する
ことによって一気に学力を伸ばしていくことができるようになります。
また、元中学校教員の筆者の経験から、中3から勉強を始めて成果を上げた人の勉強方法として、
- 解答をとにかく丸写しして、答え方をマスターする
- 声に出して覚える、声に出して解く
- 同じ問題集を何周もする
- 教科書を見るだけではなく、問題を解きまくる
- その日覚えたことをノートに書き出し、忘れている部分を把握する
- 自分で問題を作ってみる(何日か後に自分で解く)
などが挙げられます。
勉強方法で行き詰っている人は、試してみてください。
中3からの勉強に役立つ教材とツールの選び方
中3から勉強を始める場合、教材選びも重要なポイントとなります。
ここでは、効果的な教材の選び方について解説していきます。
効果的な教材の選び方と使い方
勉強に役立つ教材の1つに「教科書ガイド」があります。
教科書ガイドとは、文字通り教科書の内容を詳しく解説している参考書のことです。
例えば英語であれば、単語の意味や英文の訳が記載されており、時間を節約しながら教科書の内容を理解することができます。
また、覚えるべきポイントや入試によく出る問題などにも触れられているため、受験勉強にも効果的。自分でノートにまとめなくても、教科書ガイド1冊の中にすべてが集約されているので時間がない中3の教材としておすすめです。
また、時間の節約という観点から「寝る前5分暗記ブック」など、小さくて薄い教材もおすすめです。
「寝る前5分暗記ブック」は、1年間で習う5教科全ての基礎知識がまとめられているため、中3の時間がない受験生にもおすすめの1冊です。
オンライン学習や自習室を活用した勉強法
また、おすすめなのがオンライン家庭教師、スタディサプリなどのオンライン学習を利用した勉強方法です。
オンライン学習には
- 塾に通う時間が節約できる
- 何度も繰り返し視聴することができる
- 先生を選ぶことができる
- 人気の授業を視聴することができる
- スケジュール管理をしてもらえる
- オンライン面談で悩みなどが相談できる
- 感染症リスクを回避できる
などのメリットがあります。
塾であれば決められた時間に通う必要がありますが、オンライン学習であれば自分に合った時間で融通が利きやすく、忙しい中3には役立つツールであると言えます。
また、家で集中できない場合やすぐに質問できる環境が欲しい場合は塾の自習室を活用する方法もあります。
ただし、塾の自習室は通塾生にのみ開放されていることが多いので注意が必要です。
中3から始める受験勉強成功のカギは塾・家庭教師の活用
中3から勉強を始める人の多くは、塾や家庭教師の活用も視野に入れていると思います。
塾・家庭教師を的確に利用することで効果的に学力を向上させることが、受験成功のカギと言えます。
ここでは、受験勉強を成功させるための塾や家庭教師選びについて解説していきます。
成績アップのための家庭教師と塾の選び方
成績アップを目的に塾や家庭教師を選ぶときに大切なことは、どちらも「プロ教師」がいることです。
塾や家庭教師には大学生のアルバイトが採用されているケースがあります。
もちろん、有名大学であれば現役の大学生から勉強方法を学べる絶好の機会となりますが、そうではないケースも存在します。
「最短で成績アップ」を目的にするならば、プロ教師と呼ばれる専門の教師がいる塾や家庭教師を選びましょう。
-
中学生向け高校受験におすすめの個別指導塾7選
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個別指導塾と集団塾のメリットとデメリット
塾にも「個別指導塾」と「集団指導塾」があります。
個別指導のメリットは
- 自分のペースに合わせて学習を進められる
- 授業選択や授業時間に融通が利く
- 授業を欠席しても授業内容が進んでいくことがない
- 質問しやすい
などが挙げられます。
一方でデメリットとして
- 自分のペースから脱却できず、甘えが出てしまう
- モチベーションが保ちにくい(休みがちになる)
- 集団の中で集中して解くという機会が少ない
- 学生アルバイトが多い
などがあります。
関連記事:個別指導塾のメリット・デメリットを徹底解説。失敗しない利用方法とは?
集団指導塾のメリットは
- 周囲の生徒のやる気や競争心に引っ張られモチベーションが維持しやすい
- プロ教師の指導が受けられる
- 受験生のデータ数が多いため、対策問題などが手厚い
などが挙げられます。
一方でデメリットとして
- 授業から取り残される可能性がある
- 個に応じた指導は個別塾ほど期待できない
- 時間割が決まっているため、スケジュールに融通が利かない
- 自分の適正クラスに入れないことがある
- などがあります。
大勢の中で刺激をもらいながら勉強したい人は集団指導塾を、自分のペースで学習をすすめたい人は個別指導塾が向いていると言えるでしょう。
自宅学習の効果的な進め方とポイント
家庭教師や塾を利用したほうが効果的に学力を伸ばせますが、様々な状況で、塾や家庭教師を利用せず、自主学習を進める人もいるでしょう。
また、塾に通っていても自宅で学習する時間は必ずあります。
自宅で勉強する際の効率を一気に上げれば、それだけで学力はグンと伸びます。
ポイントは、勉強する環境です。
東大生の約8割がリビングで学習していたといった報告があるように、環境次第で学習効率は上がります。
リビング学習のメリットは
- 勉強に対するハードルが低く、学習習慣がつきやすい
- リラックスできる環境の方が学習効率が上がる
- 人の目があり、さぼりづらい
で、学習を始める環境としておすすめです。
毎日の学習習慣が身に付き、計画的に学習を進めるにあたって、より集中して学習したいときは自分の部屋を使用したりするなど、自分に合った学習の環境を整えると良いでしょう。
最後に
この記事では、中3から受験に間に合わせる勉強法を徹底解説しました。
本文のとおり、正しい方法で進めれば、中3からの受験勉強でも充分に間に合います。
まずは、自分の現在の学力と学習状況を客観的に捉え、「どのように進めていけば良いか?」しっかりと把握することが大事です。
直視するのが辛く苦しい状況でも、それを見なかったことにすれば学力は一向に伸びず受験にも間に合わなくなってしまいます。
今の自分の学習方法と照らし合わせて、ぜひ最良の勉強方法を見つけてください。