
お子さんが中学校に上がると、ほとんどのご家庭の父母の方の脳裏によぎるのが
- 『高校受験』
についてでしょう。
このサイトのサイト名でもある「中学受験」は希望される家庭だけが行うものでしたが、「高校受験」の場合、日本全国のほとんどのご家庭が通る道だと思います。
- 我が子の高校受験ってどんな風に進めていけばいいんだろう?
- 塾って行った方がいいのかな?
- いつから通わせればいいんだろう?
心配になる父母の方々は多いです。
そこでこの記事では、サイト開始から10年間「受験」について情報発信してきた筆者が「高校受験の進め方」「塾との向き合い方・使い方」について詳しく解説していきます。
もくじ
高校受験とは?

はじめに「受験とは何か?」を考えていきます。
批判を恐れず言えば、受験は『勉強』や『学習』とは異なるものです。
『受験』は『競技』
勉強や学習は
- 自分の興味のあることを時間制限なしに前のめりに知識として蓄えていく
ことです。
例えば、「占い」が趣味の人が「算命学」や「四柱推命」の勉強をするように。
また、何か思いついたアプリが作りたくて「プログラミング」の勉強をするように。
自分の意思で、時間無制限で自分のペースで取り組んでいけるのが本来の勉強・学習の姿です。
しかし、それに対して受験は
- 興味の有無に関係なく、決められた教科を期限付きで自分の中に蓄えていかなくてはなりません。
その上、蓄えた知識量を相対評価されます。
それは学習や勉強と言えるでしょうか?
僕は自信を持って「受験は学習・勉強」とは言えません。
では、受験とはなにか?
僕は、受験はスポーツでいう所の『野球』『サッカー』のように、「競技」の一つだと考えています。
決められた教科の知識を期限付きで蓄え、相対評価される競技です。
受験とはその競技の中で優劣を決めるものです。
何度も言いますが、勉強や学習は、期限がありません。
好きな時に、好きな時間、自分の興味のあることを学ぶことが勉強です。
しかし、受験は期限と試験(試合)があります。
残念なことに、現代日本では、ほとんどの人が行う『受験=やらなくてはいけない競技』といえるのではないでしょうか。
高校受験は『効率』が大切
- 別にやりたくもないけど、覚えなきゃいけない。
- しかも、期限があること
受験サイトを運営しているのに、こんなことを言うのはいかがなもんかなと思いますが、これまでの主張をまとめると「受験って無駄」って思ってしまいますよね。仕方ないです。
できれば、無いに越したことありません。
その中でも「高校受験」は「小・中・大学受験」とは違い、ほとんどの方々が行う「受験」です。
だからこそ、高校受験には『効率』が大切なのです。
やりたいことではなく、そのうえ期限があるからこそ、その子が今後、本当に興味のあることに取り組めるように、できるかぎり「効率的」かつ「戦略的」に、この競技に勝てるようにしたほうが良いのです。
それが僕の感じている「高校受験」の姿です。
最も効率的な受験の進め方は?

では「受験=競技」と考えた場合、かつ、お子さんにとって受験勉強に必要な科目が興味のある学習ではない場合、どのように進めていくのが最も効率的でしょうか?
もっとも効率的な受験とは?
もっとも効率的で、社会的にもステイタスを得られるのは、
- 中学受験で有名大学付属中学校に入学すること
だと、僕は思っています。
中学受験で合格してしまえば、大学卒業までエスカレーター式に進むことができ、その間、受験に邪魔されることなく自分の興味のあることに最長で10年間取り組んでいけます。
その上、有名大学の付属校であれば、社会的なステイタスも得られるでしょう。
就職もうまくいくかもしれません。
高校受験の場合、負担の少ない進め方ってなに?
しかし、この記事を読まれている方は「お子さんの高校受験」について悩んでらっしゃる方が多いですよね。
いまさら中学受験の話をしてもどうしようもありませんよね。
では、高校受験の場合、どうするのが効率的でしょうか?
皆さんお分かりの通りです。
- 高校受験で有名大学の付属高校に入ることです。
高校からでも有名大学の付属校に入ってしまえば、大学受験をする必要はなくなります。
高校に入って、また3年後に大学受験をするのは効率的ではないですよね?
しかも、私立受験であれば英・数・国の3教科受験になります。
都道府県立の高校の場合、通常、英・数・国・社・理の5教科受験が一般的です。
早い段階で、私立大学付属高校を目標にしてしまえばテコ入れする受験科目も絞ることができます。
そういった意味でも、僕は「有名私立大学付属高校に進学すること」が、もっともお子さんにも保護者にも負担が少ない受験の進め方だと考えています。
推薦?一般受験?受験方法はどうするべき?

では、有名私立大学付属高校を目標として高校受験を進めていくとして、受験方法はどうすべきでしょうか?
結論から言うと、もっとも効率的なのは「推薦入試」を利用することです。
有名私立大学の付属高校の推薦入試はハードルが高い?
推薦入試であれば、一般入試のように「一発勝負」ということはありませんし、一般入試の前に、あらかじめ合格を勝ち取っておくことができます。
精神衛生上、非常にメリットのある入試です。
しかし、推薦入試で有名私立大学の付属高校に入るのは結構ハードルが高いです。
- 内申点基準も40以上必要な所も多いですし(内申点・評定平均などの解説はこちらの記事で詳しく解説しています>>)
- 内申点以外にも中学時代の活動を評価の対象にする学校も多いです。
例えば、
- 生徒会活動(生徒会で何かの活動を行っているか)
- ボランティア活動
- 何かしらのコンクールや大会で実績をあげている
などですね。
公立受験は5教科、私立受験は3教科
ですから、何かしら特別な実績を持っている場合が、推薦入試がもっとも効率的ですが、それらの実績が無い場合は、3教科の一般入試を受けることになります。
「結局、一般受験か.....」と思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、公立高校の5教科に比べれば3教科なので対策はしやすいです。
私立一般入試のための勉強の進め方は?

私立高校の一般受験のために3教科の勉強を進めるとしてどのように進めるのが良いでしょうか?
さまざまな進め方、考え方があると思いますが、ここでは僕の考える進め方を解説していきます。
まずは英語を進めよう
まずは、英語の学習を早めに進めていきましょう。
なぜ、英語を先に進めていくのか?
それは英語は、すぐには伸びづらい教科だからです。
暗記科目と違い、英語はなかなかすぐには成績が伸びません。
他国の言語ということで覚えづらいということもありますが、
- 日々コツコツ取り組み
- じわりじわりと頭に覚え込ませていく
必要があります。
毎日、少しでも英語に触れた分だけ伸びると言っても過言ではないです。
成果がでるまで時間がかかる教科だけに、早めに進めておくことをおすすめします。
特に英単語の勉強は、毎日少しずつ覚え、予習・復習を受験の前日まで繰り返すことで定着していきます。
英単語帳は、何周もするのが当たり前です。

この画像は、うちの長男が大学受験時、英検受験時に使用していた英単語帳ですが、何周もしてボロボロ、付箋も貼りまくっているので、どこが大事な箇所か分からないような状態です。
しかし、このくらいやらないと英単語は定着しません。
そして、これだけやっても直前までずっとやり続けていくものです。
つまり、試験前日まで終わりがないということ。
そういった意味で、英語は先んじて進めて損はない教科です。
数学は分からなかったらすぐに聞こう
次に数学です。
数学は
- 得意、不得意が0か100で分かれる教科
です。
「得意な子は、ものすごく得意だけれど、不得意な子は全然できない」
という感じです。
これは、皆さんもご自分の学生時代に経験され納得いただけるのではないでしょうか?
そして、後者の数が多いのが数学の特徴です。
数学に関しては、不得意な場合は、いくら悩んでも分からないものは分かりません。
解説を読んだところで、「分からないものは分からない」という人が多いです。
なので、
- すぐに聞ける
- すぐ教えてもらえる環境
を作っておくことが大事です。
数学は塾・家庭教師利用をおすすめします
父母が教えてたり、学校の先生に聞くのも良いですが、数学は塾を使うのが良いでしょうね。
間違いなく効率的です。
数学は明確な答えの出る教科だからこそ、プロや得意な先生に教えてもらうことが大事です。
のちに数学が好きになるか、嫌いになるかにもかかわるくらい、明確に教えてもらうことは大事なことです。
もしも、「数学対策のために塾や家庭教師を検討してみたい」という方がいらっしゃれば、このサイトの別記事で数学を伸ばせる塾を紹介している記事がありますので、そちらをチェックしてみてください。以下の記事です。
【数学だけ異常にできない!】数学・算数を伸ばせるおすすめ塾人気ランキング7選
国語は対策が打ちづらい教科
国語は対策が打ちづらい教科です。
対策が打ちにくいので他の2教科を先に進めておくというのが定石とされています。
国語の場合、普段から「できるかぎり文章に触れる」というあいまいな対策になりがちです。
公立中高一貫校受検の作文問題対策として「子供新聞」をおすすめしているように、中高生新聞を読んで日々、時事問題に触れておいたり、さまざまな本を読み文章の意味を深く読めるようにトレーニングしておくと良いでしょう。
また、
- 漢字や熟語の暗記問題
- 古文・漢文の対策を行う
など明確な対策を行う事も大事です。
これに関しては、中学2年の後半から中学3年になってからでも良いのでないかと思います。
まずは先に英語、数学を進めておいた方が効率的といえます。
塾はいつから行けばよい?最善のタイミングは?

ここまでの話でお分かりのように、英語や数学の勉強は早めにしておいたほうが良いというのが本音の所です。
特に英語は早いに越したことがないというのが僕の意見です。
では、それらの対策のために塾を利用したほうが良いでしょうか?
塾を使うか否かは生徒次第!?
結論から言うと、
- その子のポテンシャル(能力)による
というのが結論になります。
- 英語:自分で英単語などをコツコツ毎日積み上げていける子なら自学で良い。
- 数学:得意で参考書を読めば理解できる子ならば自学で良い。
と言えます。
でも、「そんなの親は分からない」というのが正直な所だと思います。
その場合は、まずは、やみくもに早い段階で集団塾にいれるのではなく、まずは個別指導塾や家庭教師を週1~2回つけて状況を見るというのも手です。
その状況をみてから、集団塾を利用するしないを決定してもよいと思います。
個別指導塾・家庭教師の特性を生かそう!
個別指導塾や家庭教師の良いところは、利用者側が利用回数を選択できる所にあります。
週1回にしてもよいし、週3回にしてもよい。
お子さんの状況に応じて回数を臨機応変に変えていくことが可能です。
利用料金も予算に応じて、利用者側で調整できる所がメリットです。
集団塾の場合は、一度入会してしまうと授業の進め方が決まっているので利用者側が選択する余地はありません。
途中で、簡単にやめるわけにもいきませんし、料金も塾側の進め方次第で固定されます。
それを考えた場合、まずはお子さんのポテンシャルを測る意味でも、中学に上がったタイミングで早めに個別指導塾か家庭教師を、最低限の回数で利用し学習方法や進め方を教えてもらうのをおすすめします。
で詳しく解説していますのでチェックしてみてください。
よく分からないという方は、当サイトとしては『家庭教師のラスト』をおすすめします。
家庭教師のラストは、家庭教師にはめずらしくコーチング指導をしてくれるサービスです。
指導時間外でも講師側からLINEなどのチャットツールを使って勉強に対する声かけをしてくれる手厚い家庭教師です。
生徒任せにはせず、きちんと管理してくれます。
オンライン指導してくれるので、どこにいても利用できますし、料金面も明朗会計です。
利用しやすい家庭教師です。一度、無料体験を受けてみてください。
一度、個別指導塾・家庭教師を利用してみて勉強方法が理解できたり、勉強する習慣が身についたら一度、自学してみてもよいでしょう。
しばらく、自学してみて定期テストの状況を見て、集団塾の利用を決めてみても良いと思います。
早いタイミングで外部模試を受けよう

次に、お子さんの現在の学力を知ることが大事です。
それによって「自学でよいか?塾を使うか?」を決める目安になります。
逆にいえば、現在の学力を知らずに何を基準に勉強をすすめたり、どの教科に取り組んだりするのでしょうか?
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。
まずは、外部模試を受講しお子さんの現在の実力を確認してみてください。
高校受験用の主な外部模試は以下の通りです。
などがあります。
サイトで申し込みもできますし、塾にいってらっしゃる場合は、塾側でなんらかの外部模試を受講できるように案内してくれるはずです。一度確認してみてください。
早いタイミングに学校見学に行こう

次にやっておきたいのが、早いタイミングで学校見学に行くことです。
そして、仮目標でいいので志望校を決めておきましょう。
現状の学力から遠く離れた偏差値の学校でも良いです。
とにかく、行きたいと思える目標を定めることが大事です。
勉強量=志望校の偏差値 - 現在の偏差値
「なぜ、志望校を決めることをおすすめするのか?」というと、今後の勉強量を決めるためです。
- 勉強量は、現状の実力と目標とする学校の偏差値の差分です。
平たく言うと、「志望校の偏差値」 - 「現在の偏差値」=今後伸ばすべき偏差値(学力)
という式になります。
前項でおすすめしたとおり、外部模試を受講し、現在の実力を知ったうえで、仮でもいいので目標とする学校の偏差値が分かれば、毎日の勉強量を決めることができます。
なんの目標も持たずに、毎日やみくもに勉強をすることは誰でも難しいです。
しかし、必要な距離を理解できれば、日々の勉強の目標が明確になります。
お子さんのモチベーションが変わる
学校見学に行き、良いと思える学校に巡り合うと、お子さんの勉強に対するモチベーションは確実に変わります。
『この学校に入りたい』
という気持ちは、何にも代えがたいやる気へと変化します。
「まだ、早い」とか「面倒くさい」とか思うかもしれませんが、是非、早い段階で一度学校見学にいってみてください。
確実に効果があります。
最後に
この記事では、「高校受験の進め方」「塾との向き合い方・付き合い方」について詳しく解説しました。
はじめに書いた通り、受験は「学問」とは一線を画すものです。
時間制限もあり、できる限り効率的に進めたほうが良いです。
この記事では、その辺の考え方をまとめました。
早い段階で、進め方を決め、よく分からなくても記事のとおり、まずは動いてみてください。
動いてみると少しずつ理解していけるはずです。
皆さんの参考になれば!