ウチは中学受験をすることにしたけど、中学受験をする家庭ってそんな多くないよね?
そうですね。
受験者数は具体的には分かりませんが、東京の進学率は分かりますよ。
東京の場合、令和元年度は私立進学者が18.4%、公立中高一貫進学者数が1.4%でした。
毎年、この数字から、それほど外れないはずなので受験するのは20~25%くらいでしょう。
年度 | 卒業者数 | 私立 | 私立進学率 | 公立中高一貫校 | 公立中高進学率 |
---|---|---|---|---|---|
H26年度 | 93,868 | 15,386 | 16.4% | 1,389 | 1.5% |
H27年度 | 93,986 | 15,937 | 17.0% | 1,370 | 1.5% |
H28年度 | 91,979 | 15,626 | 17.0% | 1,375 | 1.5% |
H29年度 | 90,297 | 16,273 | 18.0% | 1,382 | 1.5% |
H30年度 | 94,580 | 16,953 | 17.9% | 1,370 | 1.4% |
令和元年度 | 96,868 | 17,859 | 18.4% | 1,390 | 1.4% |
20~25%か~。やっぱり少ないよね。
そうですね。
5人に1人くらいですから、多くはないですね。
実は、パパ友と話してて、そのお宅は中学受験はせず、高校受験をするっていうんだけどね。
「絶対、高校受験の方がいい」って言うんだよね。
それで、ちょっと気になってしまって。
なるほど。
中学受験のメリット、デメリットについては、この記事でも書いたんですが、高校受験の事も含めて、あらためてまとめていきましょうか。
これで少しはあなたの不安も解消されると思いますよ。
この記事を読んでわかること
- 中学受験と高校受験の具体的なメリットとデメリット
中学受験と高校受験。どちらがいい?メリットとデメリット
まず、中学受験のメリットデメリットをザッとまとめていきましょう。
中学受験のメリット
- 中高6年間を通した計画的な学習計画が組まれている事
- 同じくらいの精神年齢の子が多い
- 同じような環境、教育方針の家庭が多い。
- 私立の場合、入学の間口が広い。
(最近は私立は高校募集を停止している学校があるため) - 高校受験に比べて、親が制御できる。
中学受験のデメリット
- とにかく金がかかる
- 多様な価値観に触れる機会を失う。
(平たく言うとクラスにヤンキー、不良がいる環境) - 小学生時代の「子供らしい」時間を失う。
- 通学時間がかかる。
- 地元の交友関係が希薄になる。
こんな感じですかね。
高校受験の場合、以下のとおりです。
高校受験のメリット
- 公立中学、公立高校であれば学費がそれほどかからない。
- 公立中学での3年間で様々な価値観を持つ同級生にもまれ精神的に強くなる。
(平たく言うとクラスにヤンキー、不良がいる環境) - 公立中学は給食が出る所が多いので、弁当が必要ないので楽。
- 中学受験が親の受験であるのに対して、高校受験は子供本人の受験。
- 子供本人が考え進路を選択できる。
高校受験のデメリット
- 私立の場合、入学の間口が狭くなる(高校募集を停止している学校があるため)
- 思春期、反抗期と重なってくるため、親の制御がきかない。
- 中学3年間、高校3年間と輪切りになり、その間に受験勉強の期間が入るため学習計画が立てにくい。
- また、子供にやりたいことがある場合、受験が邪魔をする。
どちらを選択するにしてもメリット、デメリットがありますので、どこを重要視するかということになると思います。
両者で特に大きな違いは「親の介入する受験か否か」という事です。
中学受験は親の受験と言われたりします。
たしかに中学受験は親の受験って言われるよね。
高校受験で親が口を出すのってやっぱり難しいのかな~。
そうですね。
お子さんの性格にもよるとは思いますが、思春期ですからね~。
中学受験に比べたら難しいと思います。
それを踏まえ、次の項は、我が家の経験談になります。
よろしければ参考までに読んでみてください。
中学三年生は制御不能です。
我が家の長男の学校の場合、中学から高校へ内部進学するにあたって面接がありました。
長男の高校では、もちろん内部進学生にはアドバンテージがあるのでしょうが、
『高校を一般受験される生徒との間に意識の違いがあり過ぎるのは、あまりに失礼である』
ということで
- 中学時の成績による評定
- その上、生徒と教師2者による正式な面接
と、いわば『内進生の受験』のようなものがありました。
さすがに足切りはしないだろうと高をくくっていたのですが、この時、本気で2名ほど引導を渡されていました。
つまり、進学できず別の高校へ転校するということです。(正直、それもどうかと思いますが.....)
とはいえ、この時『本当に中学受験をしてよかったな』と改めて 個人的に感じました。
このページにいらっしゃってる方々はたぶん小学生の父母の皆様、なおかつ初めての中学受験の方々が大半かと想定しています。
結論から言いますと、とにかく中学三年生は制御不能です。
大切な事なので二回言います。
中学三年生は制御不能です。
- 親が指示や注意をすれば、大声で反抗してくる子。
- 静かにムスッとする子。
- はいはいっと聞くには聞くけど右から左と抜けてしまい、何度言っても全く話にならない子。
反抗の仕方は十人十色だとは思います。
共通して言えることは、「親が制御できない」という事です。
その制御出来なさ加減は、小学生の親だったころには想定できないくらい制御できないと考えておいてください。
あんなに親のいう事を聞いていた子が、こんなに話にならないんだってくらいになります。はい。
それを考えた時、「中学受験をしておいてよかったなぁ」と。
単純にそう思いました。
もちろん、大半の方々は高校受験をするわけですが、その場合、親が進路に口出しすることは、ほぼ無理なんじゃないかと思います。
親のいう事なんて聞くわけないですから。
子供本人の自覚次第になると思います。
うわ~。全然、言う事聞く感じじゃないんだね・・・
そうですね。
我が家の場合、そのくらい制御不能だったってことです。
もちろん、しっかり自覚して頑張るお子さんも多くいらっしゃいますが、自分の子供がどうなるかなんて小学生の時には分かりません。
不安ですね。親としては。
「親としてある程度は子供の進路に道筋を立てた方が良い」と考えてらっしゃるならば中学受験の方が合っていると言えるでしょうね。
内進生と高入生の違いは?
内進生と高入生ってなに?
まぁ、読んで字の如くですが、一般的に
- 中学から入学し高校へ内部進学した生徒を内進生。
- 高校から入学した生徒を高入生と呼びます。
へ~、やっぱり違いがあるの?
そうですね。
やはり高校1年の時には違いがありますね。
- 内進生は、高校受験もなく勉強の進度が早い
です。
高校1年の時は『高入生よりカリキュラムがかなり進んでいる』ことが多いでしょう。
なので、学校によっては高校1年のクラスは、内進生と高入生で分けている学校が結構あります。
なるほどね。
授業の進み方が違うからね。
それは仕方ないかもね。
そうなんですよね。
高校入学の子たちが高校受験に時間を費やした分、内進生は早めに進んでしまっているので仕方ないです。
だから高校入学の子たちは、高校1年時、高速で授業が進むことが多いので結構大変です。
とはいえ、1年後には皆同じ位置にいるので、別に大丈夫です。
そこは安心してください。
ここからは僕の私見です。
参考までに読んでくださいね。
長男が中学受験をした時、
「中高一貫生は勉強の進度が早く6年間でカリキュラムを組むので高校から入学する子よりも学力が高い」
と、僕は勝手に思っていました。
ところがドッコイ。
そんなことはありませんね。
たしかに6年間でカリキュラムを組み、5年間で高3までの学習を終わらせて残り1年間を受験の演習に充てるというスキームは変わらないので、授業の進度は早いでしょう。たしかに。
でも、『進度の早さ』と『学力の高さ』が比例するわけがないのです。
黙っていても高校に進学できる人間と、ついこないだまで必死で勉強して受験を勝ち抜いてきた人間では、脳みその鍛え方が違います。
ですから、僕の思っていた『内部進学生と高入生では内部進学生の方が学力が高い』というのは、ちょっと違いますね。
これらが内進生と高入生の大きな違いです。
これは長男の学校の話になりますが、正直なところ、高校1年の時、内進生と高入生のクラスを分けるのは、内進生の授業進度が早いので分けていると表向きは言っていますが、実際は違って、あまりにも頭の良さが違うので分けてるんじゃないかと、今になって僕は勝手に思っています。(これは私見です)
まぁ、学校にもよると思いますが・・・。
内進生のアドバンテージは?
ということは、高校入試の方が良いってことだよね?
じゃ、高い学費を払って私立中学に行かせた意味が無くなっちゃうね・・・。
エスカレーター式に高校に上がれる以外は。
いやいや。
受験勉強もせずに、頑張って入ってきた子と同じ学校にいるわけだから十分でしょう。
だって、内進生だって中学受験を頑張ったわけだから、同じでしょ?
う~~ん。そうですね。
たしかにそうかもしれません。
ただし、「エスカレーター式」ってのは大きいですよ。
中高6年間を通しで計画的な学習計画が組める。
途中で受験勉強で妨害されないわけですから。
う~~ん。
内進生になにか他のアドバンテージはないの?
そうですね~。
それは心の余裕と時間ですかね。
実はココがポイントなんじゃないかと僕は思っていて。
高入生は、大半の人が最初の1年ダラけます。
これは仕方ない。人間ですから。
必死で勉強して進学校に入ったんです。
やはりその緊張感を持続させてその後3年間走り抜ける事ができるかと言えば、やはりそれは厳しいでしょう。無理です。
どうしたって1年生の時は少しダラけてしまうでしょう。
逆にココでダラけない生徒は強い。
そのまま大学受験を走り抜けることでしょう。
反対に内進生は、ずっとここまでダラけてきたわけです。言葉は悪いですが。
高校受験の緊張感もなく過ごしてきたわけです。
(もちろん、3年間しっかり努力している子もいますし、学校にもよりますが)
ですから、ココで自覚を持って本腰をいれて勉強に向かえるか否かがポイントになります。
逆にココしかないんですね。この1年間しか高入生の脳に追いつく猶予は。
ですから内進生であれば、3年間十分に学校生活をエンジョイしてきたので、そろそろ頑張るかって意識に変化した子だけがその後の受験を戦えるのではないかと思います。
ただし、始めに書いたとおり親が言ったところで無理。
中学生~高校生に親がなに言おうが聞く耳持ちません。
本人の自覚次第という事になります。
本人がどの程度大人か。
今後を見据えた行動がとれるかってのがポイントになるかと思います。
最後に
今回は中学受験と高校受験の比較を、できるだけ保護者目線で現実的に書いてみました。
元も子もない事を言いますが、はっきり言えば、始まりが中学か高校かというだけで、大きく捉えた時には最終的に本人次第になるということです。
高校、大学まで親が介入することなんて非常に稀(まれ)です。
そして、親の方も介入できなくなってくると段々と冷静になってくるんですね。
「絶対に○○大学にいれる!」とか言ってたのに、「もう何言っても無理だからあきらめたわ。本人が決めるんじゃない」って感じになってきます。
つまり中学受験、高校受験を決めるということは、親として子供に、どこからどこまでレールを敷いてやるかって事なのかなっと思います。
最終地点がどちらも同じなら無理せず冷静に見極めていく事が大事かと思います。
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以下、参考記事をご紹介しておきますので、よろしければご確認ください。